WEBIMPACT 公式ブログ

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こども未来館「ココニコ」市電シミュレーター復旧プロジェクト1~出会い編~

愛知県 豊橋市にあるこども未来館(以下、愛称:ココニコ)には、豊橋市内の運行を終えた実際の路面電車の車両が展示されています。

この展示車両は、実際に乗車したり触れてみるだけではなく、先頭の運転席から、豊橋市内を走る路面電車シミュレーターで運転手を疑似体験することができ、子どもから大人までココニコの中でも特に人気のスポットです。

その人気の路面電車シミュレーターが、いつの日からか動かなくなってしまいました・・・

それから約1年、路面電車シミュレーターの復旧プロジェクトを私たち、ウェブインパクトが担当させていただき、いよいよ始動します。

今回のプロジェクトが実現するまでの経緯と多くの皆さまの想い、そしてプロジェクトの進捗状況を継続してご報告していきたいと思います!

 

ウェブインパクトと路面電車シミュレーターの出会い

2022年の年明けに豊橋市こども未来館 指定管理者二コリン共同事業体 総括責任者の笹田貴洋様から、弊社代表木村宛に「相談したいことがある」と書かれた年賀状を受領し、木村が笹田様とお会いし、伺ったお話は「路面電車シミュレーターを復旧できませんか?」というご相談でした。

笹田様から弊社木村への年賀状(許可をいただき掲出しております)

弊社にご相談をいただくまでの経緯を改めて聞いたところ、

 初期開発に関わる事業者に修理の相談をしたところ、同設備は2008年当初から導入し、かなりの時間を経過していることから、リニューアルには予算が膨大になるとの回答を受けた。数千万規模の予算は到底、難しく修理の見込みが立てられないと諦めかけていたが、ココニコを利用者する多くの方から「シミュレーターはもう使えないのか?」という問い合わせが後を絶たず、なんとか予算規模を抑えて修理をしてくれるところがないか探している中、ウェブインパクトの木村さんなら相談に応じてくれると思った。

という切実なご相談でした。

笹田様の想いを聞き取った弊社豊橋アメンバーが動きます。

 

動かなくなったシミュレーターとの対面

まず、弊社の技術で復旧することができるのか、できないのか、その判断をするためにココニコを訪問し実際にシミュレーターに関する情報収集を開始しました。

シミュレーターと対面したのは、2022年3月でどなたかが復旧を試みたのか、すでにシミュレーターのPCは取り出されており、まともに電源も入らない状態で配線も取り外され散乱、シミュレーターに関する残された資料もほぼ無い状態でした。

ひとまず、これらをすべて豊橋コアオフィスへ持ち帰らせていただき、手探りで配線を調べたり、PCを一旦分解してレストア(restore:元の状態に戻す)してどうにか、復旧させる道筋をたて、実際の作業量を見積もるところまで、約3ヵ月の調査期間がかかりました。

シミュレーターのPCをエンジニアが調査中の様子

調査が完了したら、復旧にかかる実費用を算出。
路面電車シミュレーターを毎日安定稼働させるためには老朽化した機器をリニューアルすることは、必須条件であるためまずは、その機器費用の捻出が課題となりました。

 

クラウドファンディングの活用

笹田様からのご提案により「地域の皆さんの声も多いのでクラウドファンディングでみんなの力もお借りしよう!」ということになり、

2022年8月~クラウドファンディングサイト READY FORに、

こども未来館ここにこ|みんなの市電シミュレーター復旧プロジェクト」が立ち上がりました。

地元の新聞社にも取り上げられ、クラウドファンディングは私たちの予想をはるかに超える反響とメッセージがあふれ目標金額であった、185万円は期間を前倒して達成、最終的には、支援者105名、199万2千円という多くの支援をいただくことができました!本当にありがとうございました。

クラウドファンディングにいただいたメッセージ

「未来の日本を背負う、将来の豊橋を担う子供たちのために応援してます。」

「またシミュレーターが使えるようになる日を楽しみにしています。」

「頑張ってください!」

「ココニコはこどもや子育て世代にはなくてはならない施設で、働いている方々も素敵です!」

「数多くの豊橋の歴史レガシーのなかでも、この「モ3700形」はとっても重要な路面電車です。運転シミュレーターは休日には、子どもたちの行列ができる大人気の体験コーナーでした。駅前電停から市役所前電停までの平成20年当時の街並み風景は、子どもたちにも大人たちにとっても貴重な映像です。皆さんの支援で、復活させてください。」

「子供にとって豊橋の市電を運転出来るいい体験なので無くして欲しくないです。復活を期待しています!」

鉄博で鍛えた腕を、コロナ明けにはココニコで試したいと意気込んでいた矢先、この事態を知りました。遠くから親子で応援しています。」

日本全国、津々浦々多くの方々から支援をいただき、ココニコでの思い出や熱いメッセージ、確かに受け止めております。皆さまの想いを、いよいよ実行に移していきます。

 

次回は、~作業進行中編~で、シミュレーターを再稼働させるためのウェブインパクトの技術についてレポートいたします。

to be continued・・・