あけましておめでとうございます。
年をまたいだ報告となってしまいましたが、2022年より弊社が復旧協力をしてまいりました路面電車シミュレータ復旧プロジェクト、レポートの第3弾となります。
昨年末の2022年12月17日(土)に完成披露をかね、発車式を執り行いました。
そちらの様子とともに、今回のプロジェクト全体を振り返ります。
前回の「作業進行編」の後、いよいよ発車式というタイミングで現行シミュレータを納めたPCが故障してしまうというトラブルが発生!急遽、予備機を準備し全ての機材を刷新した状態で発車式を迎えることになりました。
2022年12月17日 発車式
当日は、豊橋市こども未来館 ココニコ 土田館長 からのご挨拶はじめ、今回のプロジェクトでも多大なる協力を頂いた豊橋市電を愛する会代表高須様にもお越し頂き、この車両にまつわる戦前からの貴重なお話をいただきました。
いよいよ初運転となる出発式の様子を動画でご覧ください!
出発式の後、多くの子供が運転台へと押し寄せました。
車内の片隅に協力の証である社名を掲載いただきました!
振り返り「システムも高齢化します」
今回のプロジェクトを通して、システムの維持について改めて考える良い機会となりました。システムは、多数のソフトウェアとハードウェアで構成され、それぞれ要素に寿命があります。”システムの完動” とは、構成されるすべての要素を何一つ欠くことなく組み合せた ”動作環境” を継続的に維持していくことにほかなりません。
一方でコンピュータの進化はドッグイヤーで、古いものからサポートがどんどん打ち切られ市場から姿を消してしまいます。10年以上も前のハードウェアに至っては、物理的に壊れてしまうと容易に交換という訳にはいきません。ソフトウェアもバックアップがあるとはいえ、そうした複雑な“しがらみ”となる依存関係の上に成立しているので、維持していくにはそれなりの備えが必要です。
導入検討の際はライフサイクルの観点も
システムを導入する際は、あらかじめ運用期間を想定しておきましょう。メーカーの保証期間を超えるような運用期間が予想されるのなら、機器障害発生時のダウンタイム軽減にも貢献するので、導入段階から予備機材を確保しておくことをお勧めします。
また、例えば予算の都合やネットに接続していないなどの理由で保守を必要としないシステムであっても、いざトラブルが発生するとメンテナンスが必要です。この時、専門家も頼りにするのはドキュメントです。仕様などがキチンと掲載されているドキュメントはシステムのメンテナンス性を高め、運用フェーズにおける維持管理コストを軽減するだけでなく、 後続するシステムの拡張や活用に繋がりますので、導入の際は設計資料の存在だけでなく、その質についても確認することをお勧めします。
弊社では、こうしたシステム導入に関する選定評価や、既に導入したシステムに関するご相談も承っております。是非、お気軽にお問い合わせください。